進藤鉄連会長「中国の鉄鋼需要、急激な落ち込みないだろう」=10月の共産党大会後も

日本鉄鋼連盟の進藤孝生会長(新日鉄住金社長)は25日の記者会見で、世界最大の鉄鋼生産国となった中国で10月に開催される共産党大会後の鉄鋼需要の落ち込みの可能性について、「政権の正当性や安定性を考えると、クラッシュ(急激な落ち込み)はないだろう」との見解を示した。「足元で内需は若干過熱気味であるので、少しコントロールすることにはなる」と語った。
鉄鋼大手の本渓鋼鉄集団での高炉事故や、鉄鋼業界に対する環境・安全対策の実施などにより、「需給バランスは非常にタイト感が強まっている」とも述べ、急激な落ち込みにはならない根拠として挙げた。中国でも粗鋼生産の際に環境や品質面の問題を重視してきており、「また過剰生産で外に出て行くことはならないだろう」と指摘。ただ、「何の保証もないのでしっかり事態の推移は見ていきたい」と付け加えた。
足元の中国での粗鋼生産は、中国政府の景気刺激策に加え、減産指示を控えた在庫積み増しもあるとみられ、8月まで18カ月連続で前年同月水準を上回った。増産分は内需で消化し、輸出はこのところ3割減が続いているが、内需の不振により国内需要分が輸出に回ると、再び世界的な鋼材価格の下落につながると懸念されている。