米中、関税棚上げ=中国の対米輸入増で合意-貿易協議

米中両政府は19日、貿易摩擦をめぐる閣僚級協議に関する共同声明を発表した。
米国の対中貿易赤字の大幅な削減に向け、中国が効果的な取り組みを進めていくことで一致。中国は米国産農産物やエネルギーを大量に輸入する。米中はまた、関税引き上げなどの措置を棚上げすることでも合意した。
ムニューシン米財務長官は20日、米FOXニュースのインタビューで、今回の米中貿易協議では、「互いに関税を課すのを控えることで一致した」と表明。新華社通信などによると、中国の劉鶴副首相も、「(米中が)貿易戦争に乗り出さないことで合意した」と語った。ムニューシン氏と劉氏は、貿易協議でそれぞれの代表を務めている。
米国にとって中国は最大の赤字国。2017年のモノの対中貿易赤字は3752億ドル(約42兆円)と赤字全体の約半分を占めた。ただ両氏は米中がこれまで表明した関税や報復措置を、どのように撤回するかについては触れていない。米中が19日に発表した貿易協議に関する共同声明でも、関税などの扱いについて言及はなかった。
声明によれば、米中は、進出企業の知的財産権保護が極めて重要であることも確認した。トランプ政権は中国による知財権侵害の実態を問題視しており、中国は今後、特許法を含めた国内法や規則の改正を進める。
閣僚級協議は米中貿易摩擦の激化を受けて5月上旬に始まり、これが2回目。今回は17、18両日にワシントンで行われた。米中は今後も協議を継続する。
◇米中共同声明骨子
一、米国の対中貿易赤字(モノ)大幅削減で、中国が効果的な方策に取り組む
一、中国は米国からモノ、サービスの購入を大幅に増やす
一、米国は農産物、エネルギーの対中輸出を大幅に拡大する
一、製品、サービスの貿易拡大に向け好条件をつくり出す必要性で一致
一、知的財産権保護で中国は国内法や規則の改正を進める
一、ハイレベル協議を続け、経済・貿易課題の解決策を前向きに探る