米、「赤字」「知財」踏み込めず=残る摩擦の火種-対中貿易協議

貿易摩擦をめぐる2回目の米中公式協議は、米国が最も重視する対中貿易赤字削減に向けた数値目標導入や、中国による知的財産権侵害の解決という核心には踏み込めなかった。中国は米国の圧力をかわすため輸入拡大や規制緩和を打ち出して対外開放をアピール。協議の決裂は避けられたものの、摩擦の火種は今後もくすぶり続けそうだ。
中国は18日までの協議で、天然ガスや大豆、半導体、航空機などの輸入を大幅に増やすと宣言。大規模な「経済協力」を前面に出し、赤字削減の数値目標や、国の補助金を使った産業振興戦略「中国製造2025」の争点化回避を狙った。輸入拡大や規制緩和で2000億ドル(約22兆円)相当の貿易不均衡是正を提案したもようだが、効果について懐疑的な見方も出ている。
米メディアは、今回の結論先送りについて、史上初の米朝首脳会談の実現が危ぶまれる中、米国が、影響力の大きい中国との全面衝突を避けたとも分析した。協議に関しクドロー米国家経済会議委員長は「とてもうまくいっている」と協調を演出。中国側高官は「積極的、建設的で、豊富な成果があった」と評価した。
トランプ政権は今回も貿易赤字、知財という「本題」で具体的成果を出せず、国内の風当たりは厳しさを増す可能性がある。中国通信機器大手、中興通訊(ZTE)に対する制裁の唐突な見直しにも、米議会から反発の声が強まりそうだ。