東部の人口増ブレーキ、中・西部で加速=出稼ぎ労働者が移動か

中国紙・21世紀経済報道(8面)によると、中国の常住人口は近年、東部沿海地区の増加率が減速する一方、従来は東部沿岸地区への出稼ぎ者の供給地であった中・西部内陸地区の増加率が加速している。
経済発展を背景に内陸部から大量の人を吸引していた東部沿海地区で人口増にブレーキがかかっている。
上海市の2015年の常住人口が前年比11万人減少し、マイナスとなったが象徴的事例。江蘇省の同年常住人口は増加人数が前年同期比5万人減り、将来的にはマイナス成長になると予測されている。北京市でも常住人口の増加数は10年から毎年減少し、16年の増加率はほぼ横ばいに近くなるとみられている。
一方、中・西部内陸地区は逆の傾向を示している。安徽省は10年の常住人口減少から一転し、11~15年の間は、年間それぞれ11万、20万、42万、53万、61万人と人口が増えている。四川省も11年以降、常住人口の増加が加速し、15年の増加人口は64万人に達する。新疆ウイグル自治区、陝西省などの常住人口も安定的に増加しつつある。
東部と中・西部で起きている人口動態の差異について、出稼ぎ労働者の動きが原因とみられている。東部は生活費と住宅費の高騰が続き、外来人口が家計を立てにくい状況になっているのに対し、中・西部は収入や就職機会が増加したにもかかわらず、生活コストは依然安く保たれている。このため、出稼ぎ労働者は出身地に徐々に戻っていると分析された。