日本経済界、中国新指導部に期待感

中国共産党の習近平総書記(国家主席)の新指導部が発足し、政権2期目に入った。習氏に近い幹部で指導部を固めたことで、日本の経済界からは「政治的に足元が固まり、経済政策も安定的に進むのではないか」との見方が出ている。
習政権の1期目前半の経済政策は李克強首相が率いた。しかし、1期目途中からは習氏自らが取り仕切り、2期目は習氏に権力が集中する中で経済ブレーンの劉鶴氏を上位25人の政治局員に昇格させた。習氏が一
段と仕切りやすい体制を構築した形だ。
中国経済の専門家は「劉氏は李首相の経済運営に注文を付けたほどで、習氏の下、力を持っている」とし
た上で、「今後は劉氏の下で安定成長軌道に乗せるための改革が進む」とみている。
日中経済に詳しい関係者からも「中国に進出している企業にとって、ビジネスをやりやすい環境になるので
はないか」との声が上がっている。
ただ、新体制の下で党による締め付けが強まるほど、市場機能を強化する構造改革が遅れるとの懸念が
出てくる。ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストは「情報通信への統制強化や国有企業の巨大
化などが加速する可能性がある」と指摘する。
また、中国に進出している外資系企業の7割が社内に党組織を設けている。今後は、党が経営に関与す
るなど外資系企業で党活動が活発化する可能性もある。