日中、8年ぶり経済対話=中旬で調整、関係改善へ

日中両政府が、貿易・投資関係を協議する閣僚級の「日中ハイレベル経済対話」を再開する方向で調整していることが9日、分かった。中国の王毅国務委員兼外相が今月中旬にも来日する方向で調整が進んでおり、これに合わせた再開を目指す。日中の経済対話は2010年以来約8年ぶり。
今年は日中平和友好条約締結から40周年の節目の年。両政府は5月に開催される日中韓首脳会談に先立ち経済対話を再開し、両国関係を改善するとともに、経済分野での双方の関心領域を確認する。安倍晋三首相と習近平国家主席の首脳会談に向け、地ならしを進める狙いもある。
日中は経済対話の一環として、王氏と河野太郎外相のほか、他の経済閣僚による会談の機会を探る。協議では、習指導部が提唱するシルクロード経済圏構想「一帯一路」と安倍政権が掲げる「インド太平洋戦略」をめぐり、他のアジア各国への投資などで連携する可能性を検討する。
日本は中国に投資、知的財産権保護ルールの整備、宮城や福島など10都県の日本産食品の輸入規制緩和などを求める見通し。一方、中国は訪日ビザ(査証)の要件緩和などを求める可能性がある。
中国はトランプ米政権が3月に発動を決めた対中貿易制裁措置に激しく反発し、報復措置を公表した。米国との摩擦が激化する中、経済対話などを通じ、日本との経済協力の余地を確保する狙いもありそうだ。
日中ハイレベル経済対話は07年にスタート。10年8月に北京で第3回会合が開かれた後、中国公船の沖縄県石垣市の尖閣諸島周辺への侵入などをめぐり日中関係が冷え込み、開催が止まっていた。