巨大企業、日本勢の脅威に=党の影響力強化

中国共産党の習近平総書記(国家主席)は18日に開幕した党大会で政治報告を行い、経済分野で党の影響力を強める方針を鮮明にした。日本勢を脅かす巨大国有企業が続々と誕生する見通し。民間企業内でも党員拡大で影響力を浸透させていく方針で、中国に進出している日系企業も対象とみられる。
「国有資本の強大化を図り、世界一流の企業を育成する」。習氏は、国有企業同士の強引な合併を通じて規模を拡大し、国際的な競争力を向上させる意向だ。
習政権下では、鉄道車両の二大国有メーカー中国南車と中国北車が合併し、世界最大手の中国中車(CRRC)が誕生。海外市場で、新幹線輸出の拡大を目指す日本勢と激しく競り合っている。
中国の強みは、低コスト生産に加え、強権的な習氏の指示で政府、国有企業、金融機関が即座に動くことにある。その典型例が習氏提唱のシルクロード経済圏構想「一帯一路」で、行き詰まった多くの中国企業が新たな需要に活路を見いだそうとしている。
一方、習氏は企業内などで党組織の設置を推進し「大衆動員の強固なとりで」を築くと宣言。民間企業内でも党員を増やして影響力強化を図る意向を示した。
日中合弁企業で党組織が活動するのは珍しくないが、今後は日本企業が全額出資する場合でも、党員拡大の対象になり得る。党組織強化で経営権が脅かされれば、日系企業の事業環境が悪化するのは必至で、新たな中国リスクともなりそうだ。