人民元、4年ぶり反発=先安観拭えず-17年

2017年最後の取引となった12月29日の上海外国為替市場では、人民元の対ドル相場が前年末比6.7%高と、4年ぶりに反発した。大方の取引が終わる午後4時半時点では1ドル=6.5120元。ただ市場関係者の間には、元相場は下落に向かうとの観測がくすぶっている。
株式市場でも上海総合指数が年間で6.6%高と、2年ぶりに反発。秋の共産党大会に向けて当局が景気を下支えた効果で、
今年の中国金融市場はおおむね安定を保った。
しかしリーマン・ショック以降、金融緩和や財政出動で景気をてこ入れしてきた結果、大量の余剰マネーが発生。不動産バ
ブルなどの問題を引き起こしており、インフレや元安につながるとの懸念が根強い。
16年は富裕層が海外に資産を移す動きが加速。人民元は過去最大の下げを記録し、一時4兆ドル(約450兆円)に迫った外貨準備は3兆ドル前後に落ち込んだ。17年は外貨両替や対外投資規制が強化され、元安や外貨準備減少に歯止めがかかった。
習近平指導部は年末に開いた中央経済工作会議で、金融リスクの解消に本腰を入れる姿勢を打ち出したが、資本流出など市場の混乱を避けるため、経済安定にも配慮するとみられる。
会議の声明からは、昨年はあった「為替相場の弾力性を強化しなければならない」との表現が消えており、人民元の為替制度改革も停滞するとの見方が強まっている。