中国経済、綱渡り=習氏「懐刀」が陣頭指揮か

2018年の中国経済は綱渡りが予想される。17年は5年に1度の共産党大会の開催年だったため、公共事業で経済成長率を無理やり押し上げたが、18年はその効果が弱まる。権力基盤を強固にした習近平国家主席が「懐刀」に経済運営の陣頭指揮を託すとの観測が強い。
この人物は習主席の経済ブレーンを務める劉鶴・中央財経指導小組弁公室主任。既に党の上位25人の政治局員に昇格している。3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で副首相に就任し、表舞台に出る可能性が取り沙汰されている。
劉氏は名門「北京101中学」で習主席と同級生だったといわれ、習氏が全幅の信頼を置く。米ハーバード大留学の経験があり、内外の経済に精通。人物像は謎めいているが、劉氏を知る関係者は「落ち着いた雰囲気で非常に紳士的」と話す。
17年の経済成長率は景気てこ入れ策を背景に6.8%と、10年以来7年ぶりに加速したとみられる。だが、18年は6.5%程度に減速するのは必至。習主席が党大会で「既に高速成長の段階から質の高い発展を目指す段階へと切り替わっている」と宣言した通り、高度成長期は過ぎ去った。
実際に劉氏が副首相となれば、金融や工業を担当する見通し。アクセルとブレーキを踏み分け、経済の軟着陸を果たすのが最重要任務だ。「中国発の金融危機が起きればリーマン・ショック並みの混乱を招く」(専門家)だけに、責任は重い。