中国経済、冷え込みも=貿易摩擦がリスク

中国国家統計局が17日発表した1~3月期の実質GDP(国内総生産)は、前年同期比6.8%増となった。2018年の政府目標「6.5%前後」を上回り、経済の好調ぶりが確認された。しかし、米国との貿易摩擦が激化すれば、けん引役である個人消費がしぼみ、景気が急速に冷え込むリスクに直面している。
「貿易摩擦で経済の勢いが変わることはない」。同日記者会見した統計局報道官は、内需の力強さを挙げ、対米輸出の落ち込みが経済全体に及ぼす影響は小さいと説明した。
強気な発言の背景には、「爆買い」に象徴される旺盛な個人消費がある。3月の小売売上高は前年同月比10.1%増と2桁の伸びを記録した。
一方で、トランプ米政権は今週中にも対中追加制裁を打ち出す構え。既に発表した分と合わせると1500億ドル(約16兆円)相当の品目に高関税が課され、輸入額が非常に大きいスマートフォンやパソコンも対象になるとの観測がある。
追加制裁が導入されれば、製品を中国工場から米国に出荷している米企業が影響を受けるだけでなく、部品などを供給する無数の中国企業が直撃を受ける。労働者の賃下げや解雇で、個人消費が落ち込む。
中国は追加報復として、米側と同じ計1500億ドル相当の品目を標的にするとみられている。事実上、米国からの全輸入品に高関税を課すことになり、「政府主導の米製品のボイコット運動もあり得る」(外交筋)。
中国は表面上は「貿易摩擦で米国といかなる交渉もしていない」(商務省報道官)と強調する。だが、経済に大きな打撃をもたらしかねない「貿易戦争」の回避に向け、水面下で接触を続けているもようだ。