中国、60年代生まれが一斉退職へ

少子高齢化が急速に進む中国で、「60後(1960年代生まれ)」の一斉退職問題が関心を集めつつある。長く続いた「一人っ子政策」の影響で出生率が低迷する中、日本同様、若者の負担増加が懸念されている。中国紙、第一財経日報が24日までに報じた。
中国では62年から73年にかけベビーブームを迎え、毎年2000万のペースで人口が増加した。
北京大学の人口学者、李建新教授によると、少子高齢化や男女人口の不均衡といった問題は、2020年ごろに表面化し、経済や社会に厳しい課題を突きつけるという。
一方、中国政府の人口計画では、20年の人口は14億2000万人前後となる見通し。合計特殊出生率は1.8前後に上昇。男女比も112対100に改善されると予想している。
ただ、専門家の間では、楽観的過ぎるとの批判も多い。当局は現在の出生率を1.7前後と推計しているが、李教授は、実際はこの水準をはるかに下回ると推計している。
国家統計局が全人口の1%を対象に実施した抽出調査では、15年の出生率は1.05にとどまり、専門家の間で論争を巻き起こした。ある人口学者は、報告漏れなどの要素を勘案しても、せいぜい1.4前後だろうとの見方を示す。
共産党中央党校の周天勇教授によると、中国では人為的な出生制限策により、人口増加率があまりにも急激に下がったため、巨大な「人口の穴」が生まれ、労働力の供給や消費、投資など多方面にひずみをもたらしている。
経済成長は20代から40代までの「経済主力人口」の伸びが左右し、20年前の人口の伸び率が、現在の経済成長率を決定づけているという。