中国、エンジン車禁止検討=最大市場もEV化へかじ

 

中国工業情報省の辛国斌次官は11日までに、ガソリンや軽油を燃やすエンジン車の生産・販売を禁止する検討に入ったことを明らかにした。大気汚染が深刻化する中、電気自動車(EV)などへの移行を促す。世界最大の自動車市場である中国がエンジン車禁止を急げば、日系を含む自動車メーカーは戦略変更を余儀なくされそうだ。
エンジン車の販売を禁止する動きは欧州を中心に出始めており、英国とフランスは2040年までに禁じる方針を決めた。辛次官は自動車業界のイベントで「既に関連の研究を始めており、中国としてのスケジュールを策定する」と表明。次世代産業の柱とみられる分野で、中国が主導権を握りたい思惑をのぞかせた。
中国はEVなどの「新エネルギー車」の普及を図っているが、16年の販売台数は全体の2%弱。中国政府は25年までに20%に引き上げる計画で、辛次官は、自動車業界は今から25年にかけて最も激しい変革の時期を迎えると指摘した。
中国は地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」に基づき、二酸化炭素(CO 2)排出量が30年ごろまでに減少に転じるよう取り組む目標を掲げる。「世界最大の排出国が温暖化対策に本腰を入れ始めた」と各国から期待を集めているだけに、目標達成に向け新エネ車普及は待ったなしだ。
中国政府は近く、大手メーカーの生産・販売台数のうち、一定比率を新エネ車とすることを義務付ける規制を打ち出す。強制普及策と言える厳しい内容だが、世界最大市場の魅力は大きく、トヨタ自動車が19年にもEVの現地生産を始める方向で準備するなど、日系各社も対応に追われている。