「一帯一路」影響力誇示=G7取り込み狙う

中国が先進7カ国(G7)を強くライバル視するこれまでの姿勢を改め始めた。14、15両日に北京で主催したシルク
ロード経済圏構想「一帯一路」に関する国際会議を成功させたことが大きい。自信を付けた中国は、20カ国・地域(G20)首脳会議などで影響力を誇示しながら、先進国グループの取り込みを狙う。
「G7全メンバーを含む主要国代表が集まってくれた」。中国政府の方針を反映する国営新華社通信の論評記事は、一帯一路会議にG7が勢ぞろいした「成果」を誇った。G7を「時代遅れの金持ちクラブ」と切り捨てた昨年と大きく異なる。
G7首脳会議(サミット)を開くイタリアからは、ジェンティローニ首相が自ら出席。16日の習近平国家主席との会談で「一帯一路の枠組みでインフラ協力を進めたい」と本音を吐露した。
先進各国が狙うのは、一帯一路のインフラ整備事業などに自国企業を関与させること。「世界経済の先行きが不透明な中、これほど大掛かりな事業はなかなか無い」(日系商社関係者)からだ。
そうした先進国側の思惑を中国は熟知している。中国が一帯一路の範囲を中南米など地球規模に広げる方針を打ち出すと、米国が官民合同で参画を模索。米高官によると、北京の米大使館と米企業は一帯一路の作業チームを共同で立ち上げた。
サミットに続き、7月にはドイツでG20首脳会議が開かれる。その国際舞台で習主席は「一帯一路による各国共栄」を呼び掛け、一層の求心力向上を図る見通しだ。トランプ米大統領と「米中2強」の親密ぶりを演出するとも予想されている。