「爆買い」船、ターミナル増設


クルーズ船で多くの「爆買い」客を日本に送り出す上海で、大規模ターミナルの増設が急ピッチで進められている。船旅人気はさらに高まる見込みだが、「(中国人は)買い物より、もっと観光を求めている」(上海宝山国際クルーズターミナル関係者ら)との声も上がる。日本側にも観光の利便性向上など対応が迫られている。
2011年完成の同ターミナルには世界最大の客船が寄港できる。
12年に延べ28万人だった出入国者数は16年は285万人に達した。
増設後は500万~600万人に増える見込みだ。
「6月に韓国航路がなくなった。日本にプラスだ」。上海市宝山区浜江開発建設管理サービスセンターの王斌主任は、中国人客をさらに呼び込むチャンスだと強調する。韓国航路は、中韓関係悪化で旅客が急減。
クルーズ会社が政治情勢を考慮して停止したという。
一方、港湾運営会社、上海国際港務の丁向明副社長は、中国沿岸都市や日本行きを念頭に「運航を検討中だ」と述べ、クルーズ事業への参入に意欲を示す。
クルーズ船で日本を訪れる中国人客はますます増えそうだが、ターミナルの開発などを手掛ける上海呉淞口国際郵輪港発展の王友農会長は「(これまでは)買い物ばかりで十分に観光できず、満足度が低い。中長期的には日本にマイナスになる」と警告した。日本の関係者らも出席する11月の「アジア太平洋クルーズ会議」で対応策が協議される予定だ。